もしかして便秘かも!?1歳以上の赤ちゃん・子供の便秘チェック
小さなお子様の便秘は、なかなか気づかないものです。以下のような点に注意してください。
便秘が原因で排便がうまくできないと余計に便秘が悪化する悪循環に陥ることもあります。
- トイレを嫌がる
- 不機嫌、元気がない
- おならが多い、においが強い
- 食欲がない
- ねっとりした便が出る
- ウンチを我慢する
- 下着を汚してしまう
子供の便秘って?
そもそも便秘とは、「長いあいだ便が出ない」または「出にくい」ことを指します。
5日続けて便が出ない、週に3回より少ない、少しずつしか便が出ない、といったケースです。
食べ物の水分は、腸を通るときに吸収されます。その残りかすが、肛門からウンチとして出ていきます。便が長く腸内に残っていれば、それだけ便の水分量も減り、硬くなります。そのため排便もしにくくなり、さらに便が硬くなる、ということを繰り返していきます。
子供の便秘は、決して珍しいものではありません。全体の約1割以上が便秘だと言われています。ご本人にとっても辛い状態ですので、お母さん、お父さんはお子様のウンチの回数やその状態に気をつけてあげてください。
乳幼児期
母乳やミルクの不足、汗のかきすぎ、食事の変化などによって便秘が起こりやすい時期です。
便秘によって排便時に痛むと、排便を我慢するようになり、また便秘が悪化するという悪循環に陥ることもあります。
学童期
偏った食事、朝ゆっくりトイレに入る時間がない、学校でトイレに行くことへの抵抗感などから便秘が起こりやすくなります。
また、それ以外にも、腸や肛門、病気、ストレスなどによって便秘になることもあります。
子供の便秘を放っておくとどうなるの?
大人は、排便が健康のために大切な行為であることを理解しています。
しかし、お子様の場合、排便の大切さはなかなか理解できるものではありません。どうしても、「したいからする、したくないときにはしない」と考えてしまいます。
お子様は、一度便秘になりそれを放置していると、「便秘の悪循環」に陥りやすくなります。普段から、お子様のトイレの様子などを観察してあげるようにしてください。
便秘の悪循環には、大きく分けて2種類あります。
1、機能的な悪循環
・便秘になる
↓
・直腸が広がる
↓
・便がたまることに直腸が慣れる
↓
・便意が起こりにくくなる
↓
・余計に便秘になる
2、痛みから起こる悪循環
・便秘になる
↓
・ようやく排便したときに痛い
↓
・排便を我慢する
↓
・余計に便秘になる
悪循環は、早くに断ち切るに越したことはありません。便秘かもしれない、と感じたときには決して甘く見ず、お早目にご相談ください。
子供の便秘の解消・治療方法は?
まずは生活習慣や食事を見直しましょう!
規則正しい生活を
朝、登園前・登校前に必ずトイレの時間を作り、ウンチをする習慣を身につけましょう。そのためには、時間に余裕をもって起床すること、夜は早く寝ることが必要です。夕食も、あまり遅くならないように注意してあげてください。
バランスの良い食事を
バランスの良い食事も、スムーズな排便のためには大切なポイントです。雑穀、野菜、海藻、果物、イモ類など、水溶性の食物繊維が豊富な食材もうまく活用しましょう。また、小まめな水分補給も重要です。
トイレを我慢させないように
排便を我慢すると、便秘の悪循環に陥りやすくなります。出先などで便意をもよおしたときも、できるだけすぐにトイレに連れて行ってあげるようにしましょう。
トイレットトレーニングを行う場合も、「〇歳になったからできるはず」と決めつけてしまうと、お子様も、お母さん・お父さんも辛くなってしまいます。お子様の成長に応じて、少しずつステップアップしていきましょう。
お薬での治療
必要に応じて、お薬を使った便秘の治療も行います。
便をやわらかくするお薬、大腸の働きを促進するお薬、座薬・浣腸、漢方薬などを使用します。
バナナうんちを目指そう!
ウンチの状態は、体調のバロメータの1つです。硬すぎる便や下痢は、大腸や肛門にとっても良くありません。
理想的な便は、表面がなめらかでやわらかい“バナナうんち”です。
ときどきお子様のウンチを観察して、生活習慣を改善しながらバナナうんちを目指しましょう。
お通じ日誌~DIARY~をおすすめします
お子様のウンチの状態、回数を記録する「お通じ日誌」をつけてみませんか?
便秘を始め、お子様のお身体の不調で受診されたときにも役立ちます。
キャラクターのノートやシールを使うと、お子様も楽しんでくれます。日誌はできるだけ毎日つけましょう。